シニアブレンダー マイケル ライト氏に聞く 楽しみながら、自分にぴったりの紅茶を見つけてほしい。 トワイニング社 シニアブレンダー マイケル ライト氏 1988年トワイニング社入社。 スリランカ、中国、インドなど紅茶生産地のバイヤーとして従事。現在はシニア職としてブレンド、テイスティング、新商品開発など多岐にわたり活躍。

Q. 紅茶の本場英国では、みなさんはどのように紅茶を楽しんでいますか?

イギリス人は、一日中どんな時間でも紅茶を飲むのが大好きですが、基本的には昼下がりに紅茶を飲む伝統があり、それがオシャレとされています。また、朝起きて紅茶を飲んだり、午前中の休憩にも飲みます。朝は、アッサム、セイロンやイングリッシュ・ブレックファストのような強い紅茶を飲むと元気が出るし、目が覚めます。それから寒い日だと、温かい紅茶に勝るものはありません。運動をした後に飲むのもリラックスできます。私たちイギリス人は、どの国の人にも増して紅茶に情熱を持っています。前向きな心理効果がたくさんあるからでしょう。

Q. トップブレンダーのマイケルさんですが、ブレンダーの仕事とは、どんなものでしょうか?

ティー・ブレンダーの主な機能は、世界の変わりゆく季節、気候や茶畑に関わらず、一貫したブレンドの風味を保つことになります。その技を身に付けるには、何年もの年月が必要です。たとえばトワイニングの茶葉の産地はダージリンだけでもおよそ86の茶畑が存在します。そんな中で、それぞれに、土、気候、地形や、茶畑、海抜や現地の状況、茶畑独特の味があります。同じ国でも、地域、製法や、時期によってその味は変わります。毎年、それぞれの畑の出来上がり具合も変わります。その茶葉を別の茶葉と組み合わせた場合どうなるのか、どの味が強くなるのか、どれが相性が良いのかを把握しないといけません。
また、ブレンダーは新製品の開発を手がけます。それぞれのマーケットに適切な新製品のブレンドをし、たくさんの消費者調査を実施して、消費者にとって一番おいしい製品を提供します。茶葉のブレンドは一貫した品質でないといけないので、簡単なお仕事ではありません。

Q. 日頃、茶葉のブレンドをする上でのこだわりや気を遣っていることを教えてください。

消費者が製品を手にするまでの間、ブレンディング時に何度も味見をしながら、オリジナルの紅茶を選びます。出荷前や紅茶がイギリスに到着した後も味見をして、湿度を記録し、茶葉のスタイル、色、明るさ、味で等級を付けます。茶葉の密度も測定し、パックやティーバッグに入るかどうかを確認します。
各ブレンドは、一つ一つ手作業で行われます。正当なものになるまで満足しませんし、出荷もしません。これは、コンピューターでできる仕事ではなく、技や研修を要する仕事です。トワイニングをご購入頂くお客さまに満足して頂くため、私たちは毎週4000杯の紅茶をテイスティングします。茶葉生産国には、バイヤーのスペシャリストがいるので、十分な専門知識も備えています。私たちこそが紅茶のスペシャリストという情熱を持っています。

様々な茶葉を絶妙にブレンドすることでトワイニングブランドの品質を保っている訳ですが、様々な茶葉の特長や世界的な味覚のトレンドを教えてください。

私たちは、世界115ヶ国でお茶を販売しており、紅茶、緑茶、白茶、ウーロン茶、フレーバー ティーなど幅広いお茶を販売しておりますし、いろいろなお客様の条件に合う新ブレンドを常に開発しています。
お茶は、ワインのように奥の深いものです。私たちは常に新しいことを学んでいます。しかし、世界各国のお茶の傾向を見る限り、みんながよりクオリティの高いお茶作りを目指しているかと思います。専門知識や人の嗜好は広がっています。色々なものを味わってみようという探究心があり、センスや知識も高まっています。イギリスでは、お茶は再びトレンドの波に乗り、ファッショナブルになってきており、ティーバー、お茶専門の店や、アフタヌーン ティーが人気を博しています。

Q. 最後に日本のお客さまに向けてメッセージをお願いします。

日本人の皆さまには、一番気持ちの良い方法でお茶を楽しんで頂きたいと思います。また、自分にぴったりなお茶を見つけるまでは、色々な量の茶葉を使ったり、色々な時間で茶葉を淹れてみたり、実験して頂きたいと思います。世界中の異なるお茶を飲んでみて、異なるフレーバーを体験してみて下さい。国やブレンドで様々な楽しみ方があると思います。